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━━━━━━━━━━━━━━ 下の小説は [ぴよこ]の プロローグです。 |
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【ぴよこ:プロローグ】
「ちっ!ちぃっ!!」
僕は小さい鳥の鳴く声で目が覚めた。
毛布から出てベッドに座ると、足元に小さくて黄色いひよこがいた。
「ちちっ!ちぃ!」
そのひよこは僕を見て何か訴えているように見えた。
「誰か僕の部屋にひよこ入れたのか?」
普通は自分の部屋にひよこ一羽ウロチョロしているハズがない。
誰かが入れたか、入ってきたかだが。
まあ、後者の方はありえないのだが。
「なにをいいたいんだ?」
そうボソボソいいながら僕はひよこを手のひらに乗せた。
「ちっ!ちち!!」
ひよこはどうやら僕を警戒しているようだ。
僕はどうする?
とりあえず僕は1番をしてみた。
僕はひよこを睨み返してみた。
ひよこは一瞬うっとなったみたいだが、持ち直して僕をさらに睨み返してきた。
・・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・・
・・
「はぁー」
沈黙を破ったのは僕だった。
自分が馬鹿らしくなったからだ。
朝起きてひよことにらみ合いするって自分が馬鹿らしくなった。
「なあひよこ。お前どこからきたんだ?」
僕は自分を馬鹿らしく思いながらも聞いてみた。
聞いても応答は「ちちっ」しか来ない事は分かっていた。
それを承知していったのに。
「く・・・・・・した」
「うあ?」
幻聴か?
今ひよこがしゃべったように聞こえたよ。
最近疲れがたまっていたのだろうか。
いやだな、起きたばっかりなのに。
「悪いがひよこ。僕はお前が喋ったように聞こえた。つかみえた。喋れるんなら自己紹介しろー」
ああ、もう本当馬鹿らしいな。
「僕はお前に飼われるために来た。名は[ぴよこ]だ。せいぜいよろしく頼むぞ」
そういってぴよこは笑った。
・・・・
・・
「うお!?」
まさかな、まさかな!!
僕は聞いてない!しらない!見てない!!!!
「あのさ」
「・・・なんだよ」
僕はぴよこをベッドに起いた。
「あのさ、この姿、ちょっとアレなんで、着替えてきていいかな・・・?」
「は?お前ひよこなのに服きるのか?贅沢じゃね?」
つかそもそも僕の家にはひよこ用の服などなかったはずだ。
「いや、ひよこ用を貸してくれというわけではない。
まあ、その・・・お前の服を貸してくれないか」
「お前着れんのか?
・・・まあいいけど 僕も着替えるから。
服はそこのクローゼットの中。
じゃあ」
そう言って僕はクローゼットを開け服を出し洗面所に行った。
これからだ。
ぴよこと僕の生活が始まった。